「うっはほぅ、なんだ、はらへったか、どこでも座っていいぞ」
大吾郎(亀戸2-30-1)
銀鮭定食(1000円)
18の時にお店を持って40年。人に料理を食べさせるのが大好きな北海道生まれの店主が、カラオケスナックの形をした大きなお弁当箱に、おいしいものをぎっしり詰め込んだようなお店です。
もう私はどんな雰囲気のお店でも躊躇無く突撃出来ますが、普通の人は少し入りにくい店構えかもしれません。カラオケスナックそのまんまの造りに、定食のメニューや写真がお店の外と中、至る所に散りばめられています。
お店に入ると、店主が嬉しそうに「うっはほぅ、なんだ、はらへったか、どこでも座っていいぞ」と迎えてくれました。店内はカラオケスナックそのままです。
さて、メニューの選択肢が多いと一瞬でヒューズが飛ぶので、こういうときはお店の人に「オススメ」を聞くのが一番。
「銀鮭か、カマか、煮魚もあるぞ」
一瞬カマ(恐らく鮭)に惹かれますが、メニューにも無く、一番最初に出てきた銀鮭を選択。
「銀鮭か、まってな、いま、すっげえの出してやるから」
そのすっげえのの前に、目の前に小鉢が並び始めます。春雨とレタスのサラダ、ポテトサラダ、茄子の味噌炒め、きんぴらごぼう、カリフラワーの味噌だれ、大根の煮物、香の物、の7小鉢。「量が多いからよ、今日はもう夜、何も食わんでもいいかもなw」と、店主。
「携帯(インターネットのこと)見て来たんか、最近多いな、この前は中野から来た客が居た。中野にもたくさん飯屋あるだろうに、っていったらよ、こんな写真みたいなの1000円で食わせる店なんてないってよ」、と、嬉しそうな店主。激しく同意。そして、メインの銀鮭は、「やっぱり魚は食べる前にジジジって焼かないとな」、とのことで、遅れて到着。こちらです。すっげえ。某定食屋さんの鮭の切身4枚分ぐらい。
「でかいだろ、残ったら、持って帰ってさ、剥がした皮を出刃でトントントンってやってよ、身と混ぜておにぎりんなか入れるとよ、うめえんだ、これが」
皮の焼き目が絶妙です。少し塩が強めですが、サクサクの皮ごと食べてみると、これがめちゃウマ!ゴハンがガシガシ進みます。昔、冬の札幌の「食事処 ながもり」(北海道札幌市中央区南3条東1-8)で朝7時に食べた定食を思い出しました。そう、焼き魚が北海道テイストなんすよ (゚д゚)ウマー
もちろんどの小鉢も一切手抜きがなくておいしくて、すぐに完食…、と言いたいところですが、ご飯を普通盛りで頼んでいたので、銀鮭の切り身をひとつ、残してしまいました。計画的ですが。
それを見た店主が、「まってな、今やってやっからよ」と、丁寧にラップに包んで袋に入れてくれました。「そのカバンの上にそっと入れて、帰ってからカミさんにあげたら喜ぶぞ」。この「そっと入れて」の言葉で、店主がどれだけ食べ物を大切にしているのかがわかります。いちいち素晴らしい。
食べ終わる頃、隣の2席が予約席だったらしく、小鉢の準備が始まっていました。小鉢は作り置きですぐ出せますが、メインの魚等にじっくりと時間をかけるので、「人数多い特は予約入れてくれっと早く食えるし、おれも助かる」とのことでした。
「刺身」と「うなぎ」と「鮎」は1500円、その他はすべて1000円とのこと。鮎はその大きさが自慢、うなぎは名古屋から取り寄せていてリピーターが多いとのこと。次は鮎か鰻ですね!※各々の値段は行った時に要確認です。
「もう今日は何も食わんでいいな、そうめんでも食ってなw」
おなかいっぱい!ごちそうさまでした!また来ます!